加齢で排便はなぜ困難になる?解消するために必要なこととは?
便秘症を定義つけることは、個人差があり困難なことです。
4~5日以上排便が無い場合をのぞいて、回数というより、気持ちよく排便できているか、排便後満足感を得られているかが大切です。 若いころに比べてすっきりしないと感じていれば、それは加齢に伴って排便が困難になってきていると考えられます。
加齢になり排便が困難になる要因
便秘解消には食物繊維(特に水に溶けにくい不溶性食物繊維)を摂取すること、運動をすること、水分摂取量を増やすことなどは一般的に知られています。 運動量が減少することにより筋肉量が低下します。筋肉量が減ると、便を押し出す腹圧も低下します。
新陳代謝も低下するため便秘がちになることがあります。便が直腸内に降りてきているのに、便意を感じにくくなることもあります。 腸の排便コントロールは副交感神経により調節されています。副交感神経の働きは、加齢により低下することが分かっています。 強度の緊張・不安・環境の変化など心理的要素も大きく影響すると考えられています。
排便が困難になるとどうなる
1日に1回排便があっても、その量が非常に少ないことがあります。便が固くて、排便時に苦痛を感じるために、排便回数が減ることもあるかもしれません。
おなかの張った感じや、残便感などの不快症状があるため、ストレスを感じる要因になります。便秘ぎみになると、食欲不振・頭痛・不眠・不安など全身症状が起こることがあり、症状が長く続くと腹痛・吐き気・嘔吐などの消化器症状が起こることがあります。
排便困難を解消するために
水分を十分に摂取することはもちろんですが腎臓・心疾患の既往がある場合は注意が必要です。 消化管に適度の刺激を与える食物繊維(セロリ・ごぼう・キャベツなど)を多く摂取しましょう。 くだもの・果汁にも繊維が残っているので多く摂取しましょう。糖尿病の既往や可能性がある場合には医師に相談してください。
炭酸飲料もガスを発生させ、成長作用を促進するといわれています。 便意をもよおしたら我慢しないことも大切です。便意が無くても、一定時刻にトイレに行く事を習慣つけるのも良いといわれています。
起床時に冷水を飲むことも、消化管の運動をたかめる効果があることがわかっています。 まずは少しでも不快症状が減るように、自然排便ができるように工夫してみることが必要です。